危うく「負の不動産」を買わされそうになっていた方から相談をいただきました。

「この物件は利回り5%で、投資として買うと儲かるよ?」

親しくしている不動産経営者さんから、戸建て住宅を投資として勧められたそうです。

不動産経営者さんの話では、「いい物件だから、3~4人に声かけているところ」という内容だったそうです。

お客様にとっては、初めての投資物件。

右も左もわからず、買ってもいいのか不安になり当社へ相談にこられました。

まず、物件資料を見ただけで負の不動産とわかりました。

「この物件は、私なら0円査定です。0円でも買いません。」そうお伝えすると「やっぱりそうか。。。」とガッカリしておられました。

販売価格は投資物件としては、まぁまぁ安い価格でしたが、飛びつくような価格でもなく、何より立地は最悪。富山市の物件ですが、昔から超人気のない場所でした。

もちろん、誰もが買ってはいけないとは言いません。

お客様の思い描くライフプランをお聞きすると、全く合致せず、かけ離れた物件だったため、購入は勧めませんでした。


実は、そこそこ貯蓄を持っている方や、不動産知識を素人ながら多少持っている方が、不動産投資では騙されやすい傾向にあると思います。

自分は頭がいいから、ネットで調べれば何でも理解できる、利回り計算もサラッとこなす方が結構だまされています。


昨今、ボロ屋をリフォームして賃貸経営する方は増えていますが、安易な出口戦略の説明に調子に乗って、泥沼にはまった方はこれまで何人も見てきました。

そんな時に一番被害を被るのは、決まって相続人の奥様やお子さんたち。

投資物件を所有し、オーナー気取りでいられるのも、物件に価値がそれなりに残っている時だけ。

相続時、物件は無残に朽ち果て、相続したくもない状態になっているというのが大半です。

「相続したんだけど、このアパート買ってくれませんか?」

「親父がいつの間にか買って所有していたんだけど、この土地買ってくれませんか?」

こんな相談は後を絶ちません。


不動産売買は最終的には売れない物件はほぼないのですが、利益が出ないのであれば、売るのもためらいます。

利益どころか、手出しが必要になれば、売りたくても売れないことにもなりかねません。

ビギナーの投資セミナーにドはまりして、自分も簡単に不動産オーナーになれる!儲かる!と始めた方も、後悔している方は多いです。

賃貸管理も大変、素人の方では太刀打ちできないケースは常に起こります。

なんとな~く不動産屋さんって楽して儲けてるイメージがあるのかもしれませんが、要所要所で適切な対応を取っています。

例えば、私が所有している物件でも、年間一度も問題が起きない物件から、年に数回対応しないといけない物件まで様々です。

私でも、問題解決に1か月ほどかかる場合もあったりと、副業で頭を悩ませる事態にもなりかねません。


投資には、失敗がつきものです。

その辺も理解した上で、自分にあったものを選ばれるといいですね。


極めつけ、業界の常識として

「そんなに儲かる投資物件なら、不動産会社が一番に購入しています。一般に流通しません。」

究極な話ですが、そんな感じです。。。