マイホームは一生に一回の超ビッグなお買い物。じっくりと時間をかけて設計士と何回も打ち合わせして、使い勝手のいい家を作るぞ!

というのは平成までの話。

今は建売住宅を気軽に購入する時代になりました。

理由としては

①安価で好立地である(注文住宅では3500万円~4000万円~、建売住宅は2000万円台)

②仕事が忙しく打ち合わせの時間がない、打ち合わせが面倒、打ち合わせしても結局よくわからないからどうでもいい

③見て買えるから建築トラブルが少ない

要は難しい事は考えたくないというお客様がめちゃくちゃ増えたということです。


昨日もニュースで③の建築トラブルについて裁判しているのを見ましたが、注文住宅では必ずといってもいいほどにトラブルがあります。

完成イメージと屋根の形状が全く違っていて、希望の外観とは程遠く、やり直しにさらに施主が500万円以上かけなくてはいけないという裁判内容でした。

私も自宅を何度も新築や増築、リフォームしてきたのでわかるのですが、希望通りに完成したことは一回もありません。

また、完成して、「あれ?こここんなイメージじゃないのに。。。」と、一生に一回の思いをガンガンに込めたはずのLDKや外観で、ガッカリすることも多々あるんですよね。

初めて家を建てた時なんかは、バリアフリーの家を依頼したにも関わらず、ビッシリ間仕切りありの家を作られてしまいました笑。

妻はダスキンで毎日ラクに掃除したかったのに、間仕切りがあっては一部屋ごとに掃除機をかけないと綺麗にならない!と怒っていました。

結局バリアフリーにやり直すことはなく、そのまま間違ったまま完成。軽い値引きで対応され、一生に一回の使い勝手のいい家は夢に終わり、初めての新築は間違いだらけの末、3700万円ほどかけました。

その後も何回か家を建てたり、増築したりがあったのですが、一度も思い通りに間違いなく建ったことはありません。

一回目の恐怖を毎回設計士さんには伝えて、失敗のないようにお願いするんですが、無理です。

私はこの業界にいるので、間違いが発生することは十分理解できているので、今更激怒することもありませんが、一般の初めての夢いっぱいのお客様では、不満を抱えて終わることも多いと想像できますね。


家を建てるとは、工程がたくさんあり複雑です。

ましてや、注文住宅は、ひとりひとりのこだわりが強く、要望は細かいのです。設計士さんも現場監督さんも人間です、メモをとってはいますが間違えるし、発注ミスもあったり、建材屋さんが間違うということも当たり前のようにあります。

だから注文住宅を選ばないというわけでもないのですが

今の購入者さんたちは、まず時間がない。せっかくの休みをマイホームの打ち合わせ時間にとられたくない、説明を聞いたところでどれを選べば正解なのかよくわからいから、手っ取り早く買いたいと思うようです。

そして、打ち合わせの際に夫婦で意見の食い違いはよく発生し、喧嘩が絶えなくなるというのもあります。これは誰しもにあるある。

高い買い物をするわけで思いもこもります、どっちかが折れないと意見は真っ二つに分かれるもの。大喧嘩したという話も当たり前のように聞きます。

せっかくの夢のマイホームも喧嘩まみれでは、うれしさも半減。

お互いの本心が見え、注文住宅が原因で離婚したという話もあるくらいです笑。

私もいまだに「あなたが押し切って作ったあの部屋、結局無駄…いらなかったよね…」と思い出したように責められます笑。


お客様のニーズが、気軽な建売住宅へ移ってきた結果、見渡せば、建売住宅がいたるところに建築されていて、お客様は選び放題です。

どれを選んでいいの?ってくらいあります。

とはいえ、みんなが好きな好立地なものから売れていきますから、人気の高いものは完成前からバンバン売れて無くなります。

たまに築後2年~5年経っても売れない建売住宅を見かけますが、立地が気に入らないという理由で売れ残っているのではないかと予想します。

「立地」といっても、町内自体不人気であったり、隣や裏の建物がちょっと。。。という場合もあります。


注文住宅と建売住宅には、それぞれのメリットデメリットがあり、資金計画や、今ある事情に合わせて選ぶと、よりハッピーな新生活を送れると思います!

また昨今はハウスメーカーも選ばないと危険が潜みます…注文住宅を考えている方もご相談くださいね!公平な目線でアドバイスしています!