インターネットの普及により、不動産の相続手続きについて誰でも簡単に調べることができるようなりました。その影響もあり、慣れないながらも自分で相続登記の手続きを行っている方を、法務局で多く見かけます。

ご自分で手続きされる方の多くは「専門家に依頼する手数料」を無駄に感じているようです。確かにご自身で完璧な判断と手続きが出来る方にとっては、無駄な費用になるのかもしれません。

しかし、どれだけインターネットでたくさんの情報を集めたとしても、全く同じ不動産は存在しません。

集めた情報が正しいものかどうか、自分の所有する不動産にも当てはまるものかどうか。そういった判断は専門家でも難しい場合もあります。

目先の「手数料」の節約だけに気を取られ、後から取り返すことのできない失敗をしないためにも、自分で手続きをするときのリスクについてしっかりと確認しておきましょう。

今回の記事では、不動産の相続登記の手続きの方法をご紹介しながら、なぜ私たちのような「専門家」が必要になるのかをご説明させていただきます。

もし手続きに不備があっても、後から訂正すればいいだけですよね?もし後から問題がわかったら相談しに行くのではダメですか?

後から問題がわかった場合でも、ご相談いただくことは可能です。ただし、不動産の手続きには「間違えた」ではすまない、取り返しのつかないものもございますので、必ず手続きを行う前にご相談に来てください。

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どんな物件でも、どんなご事情でも、お気軽にご相談ください。

不動産の相続手続きだけなら「自分で」できます

知らない方も多くいると思いますが、不動産関係の手続きは「自分で」行うのであれば特別な資格が必要ないものが多くあります。

不動産の相続手続きもその中の一つで、必要な書類さえ集めることができれば、手続き自体は自分で行うことが可能です。

ただし、あくまでも「手続きができる」だけであり、不動産の相続に関して正しい判断を行うことは、専門的な知識が必要になります。自分で手続きを行う際は、予期せぬトラブルを招く可能性が高くなることを覚悟しておきましょう。

そもそも不動産の相続手続きって何?

一般的に「不動産の相続」は、被相続人から相続人に不動産の名義を変更することをいいます。

このように相続のために不動産の名義変更を行うことを「相続登記」と呼び、相続登記を行うためには必要な書類を集め、法務局へ申請することで手続きを行うことができます。

手続きに必要な書類と取得方法

相続登記に必要な書類と、それぞれの取得方法は下記の表をご参考にしてください。

書類取得方法
被相続人の戸籍謄本
※出生時から死亡時まで一連の全ての戸籍謄本
・被相続人の最終的な本籍地の役所にて申請
・戸籍の変更がある場合はそれぞれの役所にて申請
被相続人の住民票の除票
※本籍の記載のあるもの
被相続人の最終的な住所の役所にて申請
相続人全員の戸籍謄本
※被相続人死亡日以降のもの
相続人の本籍地のある役所にて申請
相続人全員の印鑑証明書相続人の住んでいる役所、もしくはコンビニ等の印刷機で発行
不動産の登記事項証明書法務局にて申請(※地番が必要)
不動産を相続する相続人の住民票相続人の住所のある役所にて申請
不動産の固定資産評価証明書不動産の住所のある役所にて申請
遺産分割協議書相続人同士で話し合い作成
登記申請書申請時に作成

手続きに必要な書類を簡単に書き出すだけでも、これだけの書類が必要になります。相続人が複数人いる場合は全員分の書類が必要になるため、自分以外の書類を集めることに苦労されることもございます。

また、被相続人が本籍地を何度も変えている場合、それぞれの本籍地への申請が必要になります。本籍地の変更は戸籍謄本などから読み取る必要がありますが、普段見ることの少ない書類のため、知識がないと本籍を追うことが難しいこともあります。

いつまでに手続きをすればいい?

不動産の相続登記には明確な期限が設定されていません。

そのため、相続登記がされずに名義が故人のままになっている不動産が多く存在しているのが現状です。場合によっては20年以上放置されている場合もあります。

放置することによって法的な罰則はありませんが、いざ名義変更を行う際に多くの障害が発生しますので、必ず手続きを行うようにしましょう。

自分で手続きをする時の注意点は?

注意点はあげたらキリがありませんが、いくつか注意点をまとめてみました。

  • 遺言書の取り扱いに注意(絶対に自分で開けないこと)
  • 相続するかどうかを慎重に判断
  • 遺産分割協議で極端な偏りが出ないように
  • 申請書の記載内容によって税金が高くなる可能性がある
  • 難しいと感じた場合はすぐにご相談ください。(放置はダメ!絶対!)

少しでも自分で手続きをすることに不安がある場合は、迷わず専門家へご相談ください。

自分で手続きできるのに専門家への相談は必要なの?

自分でできる手続きをなぜ専門家に相談する必要があるのか・・・。

手続きに資格が必要ならまだしも、資格も必要ない手続きであればこのような疑問を持つのは当たり前のことですよね。

ですが、実際に自分で手続きをされた方の多くは、数年後に「最初から相談しておけばよかった」と後悔されています・・・。

手続きだけが相続ではない

不動産の相続登記において、専門家が必要になる一番の理由は「専門家でないと判断ができない事が多い」からです。

必要な書類を集めて申請書を作成すれば、自分でもできる手続きですが、その手続きを行うためには多くの「判断」が必要になります。

  • 不動産以外の財産も含め、相続した方がいいのかどうか
  • 相続した後に「活用」できる不動産かどうか
  • 相続した場合どういったメリット・デメリットのある不動産かどうか
  • 集めた書類・作成した書類は正しいものかどうか
  • 税金面で損をする申請書になっていないかどうか

実際の相続不動産では、もっとたくさんの判断が必要になりますが、相続登記をするまでの間だけでもこれだけ重要な判断が必要になります。

そして不動産の場合は相続した後も管理義務があり、害虫や火災などが発生しないように管理する必要があります。人が住んでいる家と住んでいない家では、劣化の速度も違い、状態を維持するのに想像以上の手間とお金がかかることも少なくありません。

相談できる専門家は弁護士?司法書士?税理士?

相続には不動産だけではなく、税金や法律の問題も関わってきます。そのため相談できる専門家も多く、「弁護士」「司法書士」「行政書士」「税理士」の誰に相談すればいいのか、悩んでしまいますよね。

それぞれの専門家が対応できる相続手続きの範囲を表にまとめてみます。

対応内容弁護士税理士司法書士行政書士
遺言書の検認××
戸籍収集・遺産調査
書類作成×
相続放棄の手続き××
不動産の名義変更××
相続税の申告×××

相続に関係する手続きはたくさんあり、専門分野も異なることから一つの分野の専門家だけでは全ての手続きを行う事ができません。

そのため、どの専門家に相談をしたとしても、手続きの内容によっては他の専門家が対応することになります。

では、アイビスホームのような「相続問題に強い不動産会社」の場合はどうでしょうか。

相続物件に強い不動産屋なら総合的なサポートが可能です

不動産の売買取引には、どのような取引であっても「法律」「税金」関係の手続きが生じます。そのため、不動産会社では常に弁護士・司法書士・税理士とチームを組んでスムーズな取引ができるようにしています。

アイビスホームではその中でも「相続問題に強い専門家」でチームを組んでおりますので、相続をするべきかどうかの判断、相続した後の不動産の活用方法、法律、税金の問題まで、総合的なサポートができます。

また、社長の窪多は「相続診断士」の資格も取得しておりますので、相続問題に関して総合的なご相談・アドバイスが可能です。もし相続する財産の中に「不動産」があれば、迷わずアイビスホームにご相談ください。

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自分で手続き?専門家に依頼?どっちがいい?

相続の前提として、自分だけの問題ではないということを考える必要があります。

相続人が複数人いる場合は、自分だけの判断で決めることはできません。そして自分が相続したものは、いつか必ず次の相続人が相続の手続きを行うことになります。

自分で手続きを行うということは、自分だけがリスクを負うのではありません。自分に万が一のことがあった時、自分の財産を相続する相続人へのリスクにも繋がるということを考えて判断をしてください。

自分でも相続手続きができる場合

ご自分で手続きをされることを推奨するものではございませんが、下記の条件に全て当てはまる場合は、自分で手続きをした場合でも比較的リスクが低くなる可能性があります。

  • 法定相続人が自分だけ(法定相続人は必ず被相続人の戸籍謄本から調べる)
  • 法定相続人(自分)に配偶者、子供がいない
  • 遺言書がある
  • 相続する不動産に現在住んでいる
  • 被相続人の財産を全て把握できている
    (不動産・証券・現金・銀行口座・各種ローン残高・借金)
  • 相続する不動産について全て把握できている
    (土地の境界線、抵当権、名義、評価額、)
  • 自分で手続きをするリスクを承知している

※一つでもチェックがつかない場合は、必ず専門家に相談してください!

専門家への相談が必須の場合

基本的には、どのような条件であっても専門家に相談することをオススメします。その中でも特に下記の条件に一つでも当てはまる場合は、必ず専門家に相談・依頼をしてください。

  • 法定相続人が複数人いる
  • 法定相続人に配偶者・子供がいる
  • 遺言書がない
  • 相続する財産が把握できていない
  • 相続する不動産に住んでいない・住む予定がない

※一つでもチェックがついたら、必ず専門家に相談しください!

実際にこんなトラブルがありました

相続した不動産に関するご相談は後を絶えませんが、その中でもよくあるトラブルの一部をご紹介します。

  • 相続した不動産に買い手がつかずに、維持費だけがかかる
  • 土地を売るためには建物の解体が必要で、解体費用が1000万以上かかる
  • 不動産があるからと相続したら、後から借金が判明した
  • 建物が老朽化して近隣から苦情が来るようになった
  • 思ったよりも草木が生えてしまい、除草の費用が年間数万以上かかる
  • 手入れをせずに放置してしまい、害虫・異臭問題が生じた
  • 想像以上に老朽化が早く、売りに出すときには買い手がつかない状態になってしまった

建物は人が住んでいないと想像以上に早く劣化していきます。定期的に庭の手入れや空気の入れ替えをできる場合は状態を維持することもできますが、遠方に住んでいる場合は管理を依頼する必要があるため、余計な維持費も必要になります。

何よりも、売れる不動産かどうか、どれくらいの値段で売れるのかというのは、ご自分で判断することはほぼ不可能です。相続をする判断をする前に、一度不動産の査定だけでもご相談をしてください。

相談は無料!まずは一度ご相談してください

アイビスホームでは相続に関する不動産のご相談は、いつでも、何度でも無料で承っています。

まだ相続問題にはなっていないが、いつか相続しなくてはいけない物件がある。生前贈与を考えている。など、大切な愛家を次の世代に「正しく」贈るためにも、一度お気軽にご相談にきてください。

散歩や買い物の「ついで」に立ち寄る感じの、気軽さでご相談いただけます。

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